無料ストップオーバーで2都市を1枚の航空券で旅する — ANA・JAL・シンガポール航空ほか6社の使い方

Laura
無料ストップオーバーで2都市を1枚の航空券で旅する — ANA・JAL・シンガポール航空ほか6社の使い方
写真: Peter Thomas Unsplash

「乗り継ぎ」は消耗です。でも発想を逆転させると、乗り継ぎはもう1つの目的地を追加する機会になります。ストップオーバープログラムを使えば、追加費用ゼロ(または数千円)で、フライトの途中に2〜7日滞在できます。日本発で使える主要プログラムを、実際の使い方と注意点も含めて整理します。

「乗り継ぎ待ちは空港で過ごすもの」という前提は、もう捨てていい。

ストップオーバーとトランジットの違い

まず用語を整理します。

トランジットは24時間未満の乗り継ぎ。多くの場合、追加運賃は不要ですが、観光に使える時間は限られます。

ストップオーバーは24時間以上の意図的な途中滞在。原則として追加運賃が発生しますが、航空会社のプログラムを使えば無料または格安で組み込めます。

国際線の運賃規則ではストップオーバーを1回認めるケースが多く、これを使わない手はありません。

ANA: 日本発なら使いやすい構造

ANAの国際線では、最終目的地に向かう途中のハブ(フランクフルト、ロンドン、ウィーン、ミュンヘンなど共同運航先)でストップオーバーを組み込める場合があります。ANAの自社運航便網はシドニー、ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドン、フランクフルト、パリが主要目的地で、旅程を折り曲げる形で2都市滞在が可能です。

具体例: 羽田→ロンドン→フランクフルト という経路で、ロンドンで4泊して、フランクフルトへ移動して帰国。ANAのロンドン便の往復チケット運賃の中で収まる構造です。

ただしANAの場合、ストップオーバーの扱いは運賃クラスによって異なります。最安のセール運賃ではストップオーバー不可のことが多いため、「STOPOVER PERMITTED」という運賃規則を確認する必要があります。

JAL: ワールドプラスで2都市接続

JALの国際線でも同様の構造が使えます。JALはヘルシンキ(フィンエアーとの共同運航)、ロンドン(ヒースロー)、パリ(CDG)、フランクフルト、シカゴ、ニューヨーク、ロサンゼルスへ自社便を持っています。

JALでは「JALカレンダー」「国際線エコノミークラス運賃一覧」などで予約クラスの条件を確認し、ストップオーバー可能(SO: 1) の記載があるクラスを選ぶのがポイントです。JMBサファイア以上の会員はサービスカウンターで柔軟な相談ができます。

シンガポール航空: シンガポール2泊無料プログラム

シンガポール航空(SQ)が提供するSingapore Stopover Holidayは、日本発の国際線チケットを持つ乗客がシンガポールに1〜3泊滞在できるプログラムで、ホテル代込みのパッケージが通常2万円前後から用意されています。「無料」ではありませんが、シンガポールのホテル相場(1泊2〜3万円)を考えると実質的に大幅割引です。

羽田・成田・関西・名古屋からシンガポール経由でヨーロッパやオーストラリアに向かう旅程で使えます。申し込みはシンガポール航空の公式サイトから、フライト予約後に追加可能。

フィンエアー: ヘルシンキを2泊組み込む

フィンエアーはHelsinki Stopoverプログラムで、ヨーロッパへ向かう乗客(日本含む)がヘルシンキに最大5泊できる構造を提供しています。JALとの共同運航便が多いため、日本発でも組み込みやすい。

注目ポイントは、ヘルシンキは物価がヨーロッパの中でも比較的安定しており、バルト三国やスウェーデンへの鉄道・フェリーアクセスが良好な点です。ヨーロッパ複数国旅行の起点として使うと、効率が上がります。

フィンエアーの公式サイトで旅程を組む際、ヘルシンキでの滞在日数を指定するだけで自動的に組み込まれます。

ターキッシュ エアラインズ: イスタンブールを旅に組み込む

ターキッシュ エアラインズ(TK)は世界最多の就航都市数(120以上の国)を持ち、ほぼすべての国際線がイスタンブール(IST)経由です。Istanbul Stopover Programとして、ホテルを含む1〜2泊のパッケージを提供しています。長距離路線のエコノミークラス乗客を対象に、無料または低価格のホテル滞在が含まれることがあります(時期・予約クラスによって変動)。

日本(成田・関西など)発ヨーロッパ・アフリカ・中東便は必然的にイスタンブール経由のため、「乗り継ぎついでにイスタンブール1泊」は現実的な選択肢です。

アイスランド航空: レイキャビクを無料ストップオーバー

アイスランド航空(FI)のStopover Free Chargeは、日本発ではなくヨーロッパ/北米間の路線が対象ですが、知名度が低い割に使いやすいプログラムです。北米とヨーロッパ間を飛ぶ際にレイキャビクに最大7泊無料で滞在できます。

日本発でヨーロッパ行きのルートとして「東京→ロンドン→レイキャビク経由→ニューヨーク→東京」という周遊型を組む場合に活用できます。アイスランドへの往復追加費用がかからないのが最大の特徴です。

プログラム比較一覧

航空会社 ストップオーバー都市 無料? 最長滞在
ANA 欧州ハブ(FRA/LHRなど) 運賃クラスによる 規則次第
JAL 欧州・北米主要都市 運賃クラスによる 規則次第
シンガポール航空 シンガポール(SIN) 一部有料パッケージ 3泊
フィンエアー ヘルシンキ(HEL) ほぼ無料 5泊
ターキッシュ エアラインズ イスタンブール(IST) 一部無料 2泊
アイスランド航空 レイキャビク(KEF) 無料 7泊

ストップオーバーを組み込む手順

ステップ1: 目的地への往路・復路の経由地を確認する。単純に乗り継ぎ都市として通過するハブを把握します。

ステップ2: 希望の航空会社の運賃規則でストップオーバー可否(STOPOVER: PERMITTED / NOT PERMITTED)を確認。運賃規則はFarelogix、ITA MatrixやExpert Flyer(有料)で確認できます。

ステップ3: 予約は多区間(マルチシティ)として入力する。「行き: 成田→HEL → 最終目的地」「帰り: 最終目的地→成田」という形で別々に区間を組みます。一括往復検索では自動的にストップオーバーが設定できない場合があります。

ステップ4: 航空会社の公式ストップオーバープログラム(上記各社)に別途申し込む。

ストップオーバー付きの旅程では、最安値の運賃クラスが取れないことがあります。価格がいつ下がるか、どのクラスが開放されるかを追跡するのは手動では難しい。Flyozo で路線を登録しておけば、運賃クラスが動いた瞬間に通知が届きます。ストップオーバー可能なクラスに安い席が出たとき、誰より早く動けます。

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